【詐欺】ドローンで外壁診断するのはいいことだらけ?悪質業者を見破れ!
外壁工事をするにあたって、近年、ドローンを使用した点検や調査が主流となりつつあります。それにともなって、消費者トラブルをはじめ、ご近所とのトラブルも増加傾向にあります。では、皆さんはドローンについてどれくらいご存知でしょうか?トラブルを予防するためにも、今回はドローンを使用する理由やメリット等について紹介します。
ドローンで外壁診断をする業者は増えている
そもそもドローンとは、カメラを搭載したラジコンのようなもので、その違いは、細やかな操作など自律性に優れた点が挙げられます。免許や資格こそ未だないものの、航空法や電波法など法規制が定められている一方で、その需要は年々飛躍的に伸び、高所など人が行きづらい場所の点検に適しているため、ドローンを利用する外壁塗装業者も増加しています。
まず、業者側の視点を知ることで、どうしてドローンが利用されるのか、そしてどのように依頼者側のメリットにつながるのかを見ていきましょう。
業者のメリット
ドローンを使用することで屋根に登ることやハシゴをかけること、足場を組むことが控えられます。これは、高齢化が進む職人や人材不足で貴重な従業員の安全を確保するだけでなく、依頼者の家の屋根や外壁の破損の予防にもつながります。思ったよりも老朽化が進んでいる状態や脆く不安定な部分を有する現場もあるので、安全でしかも破損の防げるドローンは業者にとって画期的な道具といえるでしょう。
また、足場を組まずに済むことで手間や人件費などの経費が抑えられ、調査や点検を手軽な値段でかつスピーディーに依頼者へ提供することを可能とします。さらには、修理必要箇所を依頼者に映像で説明できるため依頼件数も増え、施工後にまた映像で確認してもらうことでトラブル回避、満足度の向上につながります。
外壁診断にドローンを使うメリットとは
次に、依頼者側のメリットを見ていきましょう。
諸経費が安価にできる
先に述べた通り、業者側の諸経費が抑えられるため、当然依頼者側の調査費や点検費も安価に抑えられます。相場としては5,000~3万円ほどで、ドローンの購入費やリース代、維持費のほか、人件費、技術料、出張費が主な内訳となっています。
なかには修理の契約をすることで割引されたり、無料になったりする業者もあるようです。以前は、点検だけで足場を組むケースもあったので、それと比べると費用と時間が大幅に抑えられます。また、点検費が安価になったため修理箇所も早期発見につながり、結果的に修繕費が抑えられるケースもあります。
遠隔での依頼
業者の中には、ドローンで撮影した映像をスマートフォンやPCで確認できるサービスを行っているところもあるようです。そのため、家にいなくても確認したり、応対が難しい状況の親類の家や別荘などの点検したりすることも可能です。
悪徳業者の回避
以前までは、なかなか目視できない箇所であることを逆手に取り、過剰な表現で不安を煽ったり、余計な修理を促したり、酷いときには施工すらしないで請求したりと、悪徳業者が多くみられる業種でした。なかには、泣き寝入りをしている人や、騙されていることにすら気付いていない人も多い工事であるため、状況や修理前後を確認することで悪徳業者を回避できることは大きな利点となります。
一見いいことだらけに見えるが…
さて、これまではドローンを利用するメリットについて紹介しましたが、ここからはデメリットや注意点について説明します。
悪徳業者に注意
先ほど、ドローンを使用する以前の悪徳業者について話をしましたが、今回はドローンを利用した新手の悪徳業者について話します。まず、ドローンを使った調査・点検費用の相場が周知されていないため、高額の料金を請求する業者がいくつかあるようです。
また、ドローンを使用する際に航空法や電波法、条例など地域や環境によって法規制があります。具体的には、人口密集地区での使用禁止、お祭りなど催事の上空での飛行禁止、日中のみ飛行可能、目視できる範囲内で監視の上で飛行などがあります。それらを無視して使用する業者もあるようなのでトラブルに巻き込まれないためにも注意が必要です。
環境に左右される
ドローンは天候や立地に強く影響を受けます。当然ながら雨風が強い日は使用できません。また、建物が密集し飛行スペースがないところもあるうえ、近隣住人の許可が必要となるケースもあります。
ドローンの限界
便利なドローンではありますが、突き詰めると結局映像でしかありません。質感や立体感など精度の高い診断は肉眼や触診には及びません。また、ドローンにできることは診断のみで簡単に済む処置や緊急性のある箇所の応急処置はできません。
このように、ドローンは大変便利な一方で注意点もいくつかあります。その利点を大いに活用し生じ得るトラブルを回避するために必要なことは、ドローンの特性や関する法規制など予備知識を得ること、できる限り立ち会うこと、施工の契約内容や内訳を把握すること、施工前後のデータ等をもらうことです。以上のことに留意して、便利で前衛的なドローンによる外壁診断を試してみてはいかがでしょうか?