外壁塗装中は音が出る?騒音対策してトラブルを防ごう!
壁の塗装を塗り替える塗装工事は、家を建築する際の建築工事と比べるとあまり音が出ない印象です。しかし、実際は大きな音が出る場面が多く、近隣の方から苦情が来ることも少なくありません。こうしたトラブルを防ぐために、塗装工事をする前に事前に知っておいたほうがいい騒音対策についてご紹介します。
外壁塗装は意外とうるさい?音が出る場面とは
塗装工事の工程をひとつひとつ見ていくと、騒音が出る工程は6つあります。
騒音が出る工程1
機材搬入時の騒音
塗装工事では、塗装をするための機材を運び込むトラックの出入りがあります。トラックの音は、騒音レベルで80~90dbといわれています。カラオケ中の店内の音量が90dbほどなので、かなりうるさい騒音です。搬入の程度は塗装会社によって違うので、気になる方は確認してみるとよいでしょう。
騒音が出る工程2
足場の組み立てと撤去
塗装工事の足場は、ハンマーで叩いて組み立てたり、撤去したりするので、大きな騒音が発生します。どのくらいの音がするのかというと、騒音レベルで60dbといわれています。部屋で掃除機をかけている音量が60dbほどなので、少しうるさいくらいの騒音です。
騒音が出る工程3
塗料を塗る前の壁の補修工事
塗装工事では、塗料を塗る前に壁を補修してから行うことがあります。たとえば、壁のひび割れを切って補修し、前回の塗装の際に形成された塗料の膜を取り除いて補修します。この他にも塗料を塗る前の壁の補修工事は複数あり、壁の状態によって行われることがあります。例にあげた作業で使われるサンダー系の電動工具の音量は、騒音レベルで80dbといわれています。電車の車内の音量が80dbほどなので、とてもうるさいくらいの騒音です。
騒音が出る工程4
壁の洗浄
塗装工事は、壁を塗り替える前に、壁面の汚れを洗浄してから行います。その際、高圧洗浄機を使って洗浄するため、高圧洗浄機の機械音と、壁に水が打ち付ける音、洗浄機から水が噴射される時の音が、大きな騒音の原因となります。どのくらいの音がするのかというと、騒音レベルで65~70dbといわれています。近くにいるセミの鳴き声の音量が70dbほどなので、うるさいくらいの騒音です。
騒音が出る工程5
塗装を吹き付ける際の音
塗装工事では、ハケなどを使って手で塗料を塗る場合と、機械によって塗料を吹き付ける場合があります。機械で塗料を吹き付ける際は、機械音と塗料が噴射される時の音がします。壁の洗浄時と同じ機械音と噴射音がすることから、騒音レベルは壁の洗浄と同じくらいであるといえます。
騒音が出る工程6
作業員の声
塗装工事では、作業員が作業工程の確認や、休憩時に話をすることがあります。安全を期すために行っている場合もあるので、会話がまったくない状態で作業するのは難しいでしょう。
外壁塗装は意外とうるさい
このように、塗装工事には騒音の出る工程が6つあり、そのひとつひとつの騒音レベルは60~80dbでとてもうるさい工事であるといえます。塗装工事では、事前に騒音を想定し対策をしましょう。
外壁塗装中に自分でできる騒音対策
外壁塗装中に自分でできる騒音対策は次の対策が効果的です。
塗装工事の間は、家にいない
一番効果的な騒音対策は、塗装工事中は家にいないことです。家にいなければ、塗装工事の際に発生する騒音と無縁となるため、よけいなストレスを受けません。
音の出るタイミングに合わせて耳栓やヘッドホンをする
塗装工事にも、工程によって音の出るタイミングがあります。そうしたタイミングを事前に塗装会社に聞いておくことで、どの時間帯に耳栓やヘッドホンをすればよいのかがわかります。ヘッドホンの場合は、音楽や動画、ゲームなどで気を紛らわすこともできるので、うるさい時間もストレスなく過ごせるでしょう。
作業員の声が大きすぎる場合は、塗装会社に相談する
作業員の声が大きすぎると感じた場合には、塗装会社に相談しましょう。塗装会社も、顧客の満足感を重視しているため、冷静に相談すれば対処してくれます。あまり我慢していると、現場の作業員をどなってしまうなど、よけいなトラブルになる可能性もあるので、適度に相談しましょう。
近隣住民への配慮も忘れずに!
塗装工事の際に忘れがちなのが、近隣の方への配慮です。塗装工事は前述したとおり、作業工程によって騒音が出やすく、近隣の方から苦情が来ることがあります。事前に近隣の方へ説明しておくと、苦情のほとんどを防げます。近隣の方との思わぬトラブルを避けるためにも、塗装工事の前には、事前に近隣の方へ説明を行いましょう。
塗装会社によっては、工事の前に、塗装会社が近隣の方へ説明に行ってくれる会社もあります。近所づきあいがないので、いいにくいという方は、塗装会社に相談してみるのもよいでしょう。また、説明の際は最低でも、自宅から前後、左右、斜めの周囲に住んでいる8軒の家には説明に行きましょう。
塗装工事は、ハケなどを使って手で行われる印象が強いですが、実際にはさまざまな機械を使い作業を行います。そのため、思いのほか大きな騒音が発生しやすいといえるでしょう。騒音のストレスなく、安心して工事を進めることができるよう、事前に対策を行いましょう。